第26回LC研究会のご案内

第26回LC研の案内です。

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第26回LC研究会
日時: 2011年7月27日(水) 17:00〜19:00
場所: 国立情報学研究所
(部屋は追って連絡)
発表者: 岡本雅史(成蹊大学理工学部)
題目: 談話・テクスト理解における視覚イメージの介在と構築
   —知覚的理解と概念的理解の相互関係をめぐって—
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概要

 従来、言語コミュニケーションにおける「理解」の問題は、文や発話の「意味」の理解をもって伝達の完了や達成と見做されることが多かった。しかし近年の認知言語学研究では、主観性や話者の視点といった観点から言語コミュニケーションが「語りの場」と「語られる場」の二つに跨って生じていることに焦点が当てられつつある。従って、この二つの場を繋ぐ媒体(メディア)として言語を捉えるならば、言語コミュニケーションの理解は単に概念的意味理解のみに基づいているのではなく、参与者の認知と相互行為の両者が重層的に関わる複雑な事態であると考えられる。こうした背景から、本発表では言語コミュニケーションにおける理解プロセスの一環として、談話・テクスト理解における視覚イメージの介在と構築に着目する。事例としては文学テクストやネットジョーク、漫才対話などを取り上げ、言語コミュニケーションにおける知覚的理解と概念的理解の相互関係(の一端)を明らかにしたい。