第96回LC研の案内です。
第96回LC研究会
日時: 2024年11月17(日) 16:00〜18:00
場所: 早稲田大学 早稲田キャンパス 11号館504教室
発表者: 新保冴弥(無所属)
題目: 活動の展開を示す資源としての韻律:遊園地における接客の展開に着目して
概要
相互行為における発話の韻律の変化に着目した会話分析的研究が多く行われている(e.g. Couper-Kuhlen & Selting, 1996; Barth-Weingarten et al., 2010).例えばKlewitz & Couper-Kuhlen(1999)は,発話の韻律的な変化が引用部分の前後に現れることで,引用というフレームの解釈のために機能していることを示した.引用発話をフレーミングする場合に限らず,様々な状況において発話の韻律を操作することによって,話し手自身が何に志向しているかを示すことがあるだろう.本発表では,話し手が展開しようとしている活動について示すための資源としての韻律に着目する.北海道函館市にある「函館公園こどものくに」で,スタッフが子どもの来園者(5〜7歳程度)に接客する様子を記録したビデオデータを分析対象とする.遊園地という非日常的な環境では,子どもにとって慣れない活動が多いため,スタッフは展開しようとしている活動を明確に示すことが求められる.本発表では,遊園地のスタッフが接客において発話の音量やピッチ,速度,延伸,声色などの韻律を変化させることで活動の展開を示している事例を分析する.
アクセス
東京メトロ東西線早稲田駅から徒歩7分
都電早稲田駅から徒歩5分
