第43回LC研究会のご案内

第43回LC研の案内です。

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第43回LC研究会
日時: 2013年2月22日(金) 17:00〜19:00
場所: 国立国語研究所3階セミナー室
発表者: トウエン(東京大学大学院総合文化研究科)
題目: 構造的プライミングによる文産出過程の検討
―ダイアローグ形式の絵描写課題を用いて―
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概要

構造的プライミング (structural priming:以下,SPとする) 効果を用いて文産出モデルについて検討した先行研究の多くは,文法的符号化レベル(grammatical encoding level)内では,文法的役割の付与と語順を決定する処理が別々の段階で行われていることを支持する結果を示している.しかし,その処理過程の詳細についてまだ十分に検討がなされてない.そこで本研究では両者を独立要因として操作できる日本語を対象に検討を行った.ダイアローグ形式の絵描写課題を用いて能動・受動文におけるSP効果を検証し結果,両段階が独立していることを示すデータが得られた.さらに,文法的役割を付与する段階と語順を決定する段階におけるSP効果の現れ方が異なることが判明した.