第47回LC研究会のお知らせ

第47回LC研の案内です。

———————————————————————
第47回LC研究会
日時: 2013年7月19日(金) 17:00〜19:00
場所: 国立情報学研究所12階1208会議室
発表者: 城綾実(国立情報学研究所)
題目: グループホームの介護職員のふるまいに見る専門性
———————————————————————-

概要

Goodwin (1994)は,専門職従事者(たとえば考古学者,弁護人)の取り上げる対象とそれをめぐる諸実践の編成を詳細に分析することで,専門的なものの見方(professional vision)は,個人内の認知機構のみで成立するというよりはむしろ,社会的に編成されるもの,すなわち相互行為の中で編成されるものだと主張した.Goodwin (1994)が取り上げた職種は,ある現象を定義し,人々にものの見方を提示すること自体が業務となっている.他方,ある現象を定義した上で,その現象にどのように対処するのかが業務上求められる職種もある.そのような職種の例として,本発表では認知症高齢者の介護施設である,グループホームの介護職員を取り上げる.
本発表では,以下3点の介護職員のふるまいに注目する.
(1)利用者(認知症高齢者)に対するふるまい
(2)グループホームを訪れた訪問者に対するふるまい
(3)介護職員同士のふるまい
これらのふるまいを,彼ら(介護職員・利用者・訪問者)が実際にいる環境および状況に埋め込まれた諸実践の編成と捉え,会話分析およびジェスチャー分析をもとに分析することで,諸実践から明らかになる介護職員の専門的なものの見方,専門的なやり方がどのような志向性を持つものなのかを考察する.