第7回LC研究会のご案内

第7回LC研究会を以下の予定で開催します。

———————————————————————-
第7回LC研究会
日時: 2009年11月27日 (金) 17:00〜19:00
場所: 国立国語研究所417室
発表者: 東山英治 (千葉大学大学院人文社会科学研究科)
題目: 3人会話における発話開始時の聞き手の視線配布
———————————————————————-

概要


概要:
話し手発話中の聞き手の非言語行動を分析した榎本・伝(榎本・伝、2004; 伝, 2007; Den & Enomoto, 2007)は、聞き手役割によって視線行動に異なりがあるとした。本研究は榎本・伝の一連の研究を以下の点で改良したものである。

1、榎本・伝が先行発話の聞き手に注目していたのに対し、本研究では後続発話の聞き手に注目する
2、会話様式、話者移行型の違いを考慮することで聞き手役割の分類を詳細化する

上記の改良方針で、談話資料から対話対に対応した視線行動を抽出し、その分布を比較した。
結果、視線行動の分布は聞き手役割により2つのピークを有することがわかった。
1つは後続話者が発話開始の時点で訪れるピークであり発話末要素など、発話末リソースに基づいた視線行動であると考えられ、これらは榎本・伝の主張に合致する。2つ目は後続発話の開始から0.4秒付近に訪れるピークであり、後続
発話の発話頭をリソースとした視線行動であると考えられる。以上のように本研究では発話末リソース・発話頭リソースによる説明を用いて、3人会話における聞き手の視線行動を分析する。